【JGC修行】大学3年から始めるJGC修行記

お久しぶりです。サイトの更新をサボっていた間、実はJGC会員資格をGetしていました。

JGC(JALグローバルクラブ) とはJALの上級会員資格のひとつで、優先チェックイン・プライオリティバゲージ・空港ラウンジといった、いわゆる上級会員向けサービスを半永久的に保持できるものになります。この記事はそれを取得するまでの記録になります。

1.導入的な部分

きっかけ

“全人類JGC持っとる。JGC持ってへんのお前だけ。” 誰の言葉か知らないですけど、やっぱりそういう風潮がありますよね。周りの人が修行してるのを見ると面白そうだなあって。

あとは2019年の冬コミの帰りに羽田から広島まで飛んだ時、年末だけあって無限に待たされました。向こうも多少混雑していましたが、JGCゲートから入ってく人を見るとちょっとうらやましいななんて思ってしまいました。

国内エアラインの半永久上級会員資格と言えば、JALのJGCのほかにANAのSFCもあります。セントレアの路線網的に青組の修行をしてもよかったんですが、navi減額特典^[1]JALの学生カードホルダーが実質3000円から飛べるお得な特典航空券を使うことを考えてJGCにしました。

回数修行とFOP修行

既知の通り（？）、JGC修行には以下のように回数修行とFOP修行の２つがあります。

• 回数修行：1年間に50回搭乗・15000FOP獲得
• FOP修行：1年間に50000FOP獲得

正直どちらを選んでもかかる値段はそんなに変わらないんじゃないかと思います。HACスカイメイト(後述)の存在や、FOP計算がめんどくさいといった理由で、自分は回数修行を選択しました。

方針

まずは安さ。貧困学生なのでこれが第一です。世界遺産登録記念で三沢便が安くなる なんてこともありましたが、一般的に格安と言われるスカイメイト ^[2]12-26歳限定の当日運賃を利用しました。スカイメイトの格安路線は、丘珠～釧路・丘珠～函館・函館～奥尻の5100円、南大東～北大東の5050円、宮古～多良間の5150円なんかが挙げられます^[3]いずれも現在の運賃・HAC以外はⅠ期運賃。このなかでも特にHACのスカイメイトは、1日10便乗り継げるということでちょっとしたコンテンツだったりします。

HAC10レグだけで50回終わらせるのは芸がないので嫌ですが、重複なく飛ぶ財力もないので結局半分ほどはHACで飛んでました。

準備

JGC会員になるには、回数・FOP各条件を満たすほかに、CLUB-A 以上のJALカードを持つ必要があります。回数・FOP条件を満たした後に申し込んでもいいですが、審査落ちしても嫌なのと、CLUB-Aカードを持つことによる搭乗ボーナスの存在から、先に申し込みました。

2021年は修行するぞとなんとなく決めていたことと、マイナポイントをJREポイント経由させる目的もあって、2020年のうちにJALカードnavi DC Visa既存でJALカードSuica CLUB-Aを学生属性で申し込みました。10/17オンライン申込、10/20 CIC照会・審査中ステータスに変更、10/24口座振替書類郵送、10/29審査完了ステータス、11/4発送、11/5到着。というように、19日で難なく審査通過となりました。

申込要件に年収条件もなく、家族会員要件に本会員が学生の場合についても言及しているようなカードなので、学生属性でCICに傷が無ければまず通ると思います。^[4]学生資格okのカードはまず学生を落とさない…はず
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2.いざ実行

長いので斜め読みでいいと思います（爆）

2021年初頭

2月にフォロワーに北海道に行かないかと誘われたので、まずは北海道へ往復しました。集合地点の稚内はANA便しかないため、回数を稼ぐべく、丘珠～利尻便からハートランドフェリーに乗り継いで向かいました。緊急事態宣言が出ていたものの、初日の2/20は土曜日ということもあってか定価近い運賃になっており、往路で早速navi減額を切る最悪の滑り出しになりました。

ちなみに、先に書いた丘珠～釧路・丘珠～函館・函館～利尻便とは異なり、丘珠～利尻のHAC便のスカイメイトは7,650円です。5,100円には勝てませんが単価としては相当お得なんじゃないかと思います。

また、コロナの流行り始めたころに断念した九州旅行を5月にリベンジしました。宮崎空港からにちりんシーガイアに乗車して九州を一周する旅程だったので、宮崎in 鹿児島outで考えました。ちょうどJALの新機材A350-900 のことが気になっていたので、往路：中部～羽田～福岡～宮崎、復路：鹿児島～福岡～小牧で飛ぶ旅程になりました。

往路の中部～羽田では、国際線ファーストをクラスJ扱いで利用可能なボーイング777-300 を使用したJL200便を予約していましたが、欠航になりました 。JALカード会員デスクへ電話したところ、FOPやマイルはJAL扱いで付与&NH86便への振替を提案され、了承しました。20分早い便への振替で豊川線始発では間に合わなくなったため、早朝に伊奈まで赴く羽目になりました。JALにタクシー代請求すりゃよかったかな

ちなみに当該予約のクラスJは普通席プラス3,000円でしたが、ANA普通席に振替するにあたって返金されたのはたった1,000円でした。なんかモヤっとしますよね。

不運は続くもので、せっかく取ったA350-900の羽田～福岡便もシップチェンジ 。本当についてなさすぎる。

ここまでのフライトはこんな感じになりました。この段階ではまだ修行するか決め切れてなかったので、旅行のついでに回数稼ぐみたいなスタイルでした。

2021年夏・HAC

想像以上に分量が多くなりそうだったので個別記事にしました。 >>こちら
ここまでのフライトはこんな感じになりました。

2021年夏・HAC後

フォロワーにTQFに乗らないかと誘われたので、東京へ行って福岡から帰る必要が発生しました。このころの中部～羽田便は隔日運航になっており使い物にならなかったので、沖縄を経由しました。ついでに沖縄～久米島便がセールか何かで4,020円だったので一往復しておきました。沖縄～羽田は国際線のフルフラットビジネスクラスがクラスJ扱いで利用できるボーイング777-200 運航便を選択しました。復路もどこか経由して回数を稼ごうかと思いましたが、バイトの都合があったので福岡から小牧に直行しました。

9月にJR北海道が臨時特急ニセコをノースレインボーエクスプレスで運行する話が話題になりました。修行のついでだから実質無料とフッ軽できるのが修行のいいところです。JALが欠航ばかりでイライラしていたのでANAに浮気するべく、新千歳空港から札幌市内への移動は利尻経由にしました。ANAのプレミアムクラスはなかなか面白かったです。せっかく北海道に行ったのでもちろんHACで下駄を履かせました。臨時特急ニセコの復路は函館空港から丘珠空港へ飛ぶつもりでしたが、機材整備で欠航になり、差額JAL負担で特急北斗に振替となりましたが、1hで移動できる距離を4,5hもかけて移動するのはなかなかのストレスでした。

この旅行の最中、30回の搭乗を達成してクリスタルになりました。クリスタルで受けられるわかりやすい特典は、クラスJ利用時のエクスプレスバゲージタグくらいです。以降解脱まで数回利用しましたが、混雑時ならともかくまだガラガラの時期だったこともあってか、ファースト・プライオリティ・エクスプレスの順で荷物返却なので大して早くありませんでした。

このころ僕は、布教された少女☆歌劇 レヴュースタァライト をオタクにドはまりしていました。しかし、愛知県では劇場版 の上映が終了していました。“修行のついでなら移動費は実質無料” いい言葉だと思います。手元には豊橋～新宿の夜行バス『ほの国号』のwebチケットと、羽田～福岡～小牧のeチケットお客様控えがありました。ついでとばかりに、5月にシップチェンジで乗れなかったエアバスA350-900充当便に搭乗して無念を果たしました。余談ですが、所定4列のほの国号がこの時期は3列運行になっていました。このまま3列運行を続けてほしかったものです……

夏後半・欠航欠航欠航欠航欠航欠航

9月末にはフォロワーと西日本を旅行する旅程を建てていました。山口集合ということで、小牧～福岡～羽田～伊丹～羽田～山口宇部の旅程を建て、ニセコの復路で欠航になった便や9月末の旅程と合わせて9月中の解脱を予定していました。8/11に1通のメールが届きます。

収支減便は5月のJL200でも食らいましたが、またヒットしました。JL297は羽田～山口宇部の最終便です。前の便への振替は伊丹へ行く都合上できず、宿泊費負担&翌日への振替も翌日の旅程があるためできず、結局福岡便に振り替えて地上交通費として6,500円を受け取ることになりました。そもそも欠航するなという話ですが、FSCの手厚いサポートを感じました。

これでうまくいくように見えたものの、試練は続くわけで………

もうめちゃくちゃです。JALは前日16日のうちに9時以降の便を全て欠航確定しましたが、羽田伊丹・羽田福岡の往復予約の振替先をすぐに決める余裕もなかったので、福岡～羽田～伊丹～羽田～福岡(山口宇部)はとりあえずオープン予約にしました。ちなみにANAは当日まで条件付きで粘っていました。^[5]JALは代替旅程を考える余裕を作るために早めに見切りをつける方針らしいです。9月中に解脱だった修行計画もめちゃくちゃです。この旅行は台風のせいでいろいろ面白いことになっていたので、別で何かしら書きたいなあとは思っていますが、多分一生書かないと思います。

西日本からは北陸に抜け、一度利用してみたかった松本空港から福岡を経由して小牧へ帰りました。松本空港でチェックインした際、福岡空港で保安エリア内乗り継ぎをしたい旨伝えたら、福岡空港でゲートを逆送する経験ができて面白かったです。
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夏後半・欠航分の補填

9月末には大学のレポートのために東北へ向かいました。仙台集合ということだったので、新千歳経由で青森まで飛び、解散後は新潟まで抜けて小牧までFDA便を利用しました。一般的なFDAの機内では温かい静岡茶とシャトレーゼのサービスがありますが、新潟発小牧便は飛行時間が短いこともあり、パック緑茶&あられのサービスでした。

10月に入ってから、9月の台風分のオープン券の有効期限が切れてしまう前に利用しました。地上交通費のある羽田～福岡以外は取消し、中部～新千歳～羽田～福岡～小牧で日帰りしました。天空橋の足湯を利用した以外は本当に移動するだけの一日でした。

ここで49回搭乗、あと1回余りました。記念すべき50フライト目は、何か面白いことができないかと考えましたが、結局気軽に行ける新千歳へ弾丸しました。ただ行くのも面白くないので、1泊2日で襟裳まで行くだけ行って帰ることにしました。

新千歳からの復路は本来サファイア相当ですが、反映ラグがあるためクリスタル扱いでした。残念……

3.結果報告

さて、修行全体を終えた結果はこんな感じになりました。(画像クリックで大きいサイズになります)

最初の特典航空券分を含めた利用空港の内訳はこんな感じです。2/28の灰色行はJALカード搭乗ボーナスの5000FOP付与日です。

結局50回のうち22回をHACスカイメイトで飛行しました。あとはやたら福岡・新千歳を経由してあちこちに行っていました。

51回目の千歳復路分を含めた総額は367,080円、単価は7,198円、総獲得FOP35,446pt(搭乗ボーナス5,000含む)、総獲得マイル22,944milになりました。いろいろとこれ以上削減できる余地はあったと思いますが、まあ納得のいく結果にはなったかと思います。
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4.tips

JGC修行をするにあたって気づいたこと等です

• ステイタス反映のラグ
  • マイルFOPの積算が搭乗翌々日の未明なのは既知の通りですが、ステイタスの反映はそこからさらに一日かかります。1泊2日旅程の往路で獲得したクリスタルで復路クラJでエクスプレスタグといったことはできないので注意してください。
• 同じ路線ばかり飛ぶのは虚無
  • 予算の都合で結局全体の4割ほどがHAC路線、そのほか中部～新千歳・小牧～福岡が大半になりました。やはり同じ路線・空港ばかり使っていると飽きてきます。中部ベースの修行だと路線数的に無理がありますが、羽田・伊丹・新千歳・福岡ベース修行僧の皆さんは是非いろいろな空港に行ってみてほしいと思います。
• JALが嫌いになってくる
  • 時勢柄ということもあり、JALの欠航・シップチェンジがめちゃくちゃ多いです。完璧に組めたと思った計画が一つの欠航で狂います。どんどんJALへのフラストレーションがたまっていきます。
• FDAはいいぞ
  • navi減額航空券を出せず、JALカードnaviホルダーの皆さんがヘイトを貯めてそうなFDAですが、修行でJALコードシェア便をたくさん使った感じめちゃくちゃ良いです。温かい静岡茶とシャトレーゼのチョコがおいしいです。早朝便はチョコの代わりにクロワッサンになったり、便によっては別の軽食になりますが、どれもハズレがありません。リージョナル航空会社の温かさが感じられるので、羽田ベースの修行僧も是非一度は搭乗してほしいと思います。
  • FDAのコードシェアはJALの搭乗手続きとは別物だと思った方がいいです。FDAのカウンターでチェックインすることになりますが、自動チェックイン機が使えません。何とかしてほしいところ。
  • FDAはJALよりもギリギリまで行けます。JALのチェックイン締め切り・保安検査場通過は20分前ですが、FDAのチェックイン締め切りは15分前、保安検査場通過は10分前までです。30分前くらいに予めチェックインして福岡空港の豚そば月や で夕飯、急いで食べて保安検査場を12分前に通過みたいなことができます。
• どこの座席を指定するべきか
  • 機体番号だの車窓だの、いろいろ座席を選ぶ要素はあると思います。自分は以下のような感じで考えていました。
    • 大前提として隣席がいないほうがいい。隣席に荷物が置ける普通席と隣のいるクラJなら前者の方がいい。
    • バルクヘッドは隣席がいないときだけ。とにかく上の棚を使いたくない。
    • 非常口座席は足元に荷物を置けないので嫌。
    • 73Hの15列目^[6]クラスJ直後なのでシートピッチが広いことで有名は広すぎて落ち着かない。
    • 後方席は団体が多いのでできれば前方がいいが、手荷物が出てくる時間のことを考えたら後方席でも降機時間は変わらない。
  • 混雑状況なのかステイタスなのかわかりませんが、隣席ブロックがかかることがあります。EXPERT FLYER でチェックする癖をつけるといいかと思います。
• 乗り継ぎの話
  • JAL同士：それぞれ別に購入した航空券でも、一度にチェックイン・バゲージスルーができます。羽田空港・那覇空港といった出発到着の動線が交差する空港は保安検査エリア内でそのまま乗り継ぎができます。動線が分かれる空港では、保安エリア内で乗継ぎたい旨伝えると、全乗客の降機終了後に搭乗ゲートを逆走させてもらえます。
  • JAL-他社：JAL-ANA・JAL-FDAどちらも経験しましたが、FDAのコードシェアだとしても一度にチェックインは不可、バゲージスルーのみ可能でした。行程のどこかにプライオリティタグ対象便があれば最終目的地まで有効です。例えば、中部(JAL)新千歳(ANAプレミアムクラス)利尻(HAC)丘珠で乗り継いだ際にはスターアライアンスのプライオリティタグが付き、優先的に返却されました。
• ESTで修行してもいいかも？
  • JALカードには、学生限定のnaviのほかにも20代限定のCLUB EST があります。特典航空券・マイル有効期限・スカイメイト特別ボーナスといった点ではnaviに劣りますが、ESTはサクララウンジが5回/年まで利用できます。クリスタル会員になると羽田空港限定で6回まで利用できますが、地方空港へ飛来する際に使えると便利かなあと思ったりしました。

5.まとめ

解脱してJGCカードを受け取って、やり切ったぞという達成感はあまりありませんでした。解脱以降なかなか飛ぶ機会に恵まれず、ステイタス会員向けサービスを利用できていないからというのが大きいと思います。ただ、飛行機の乗り方や空港での過ごし方といった部分は修行前後で大きく変わりました。

修行前は2,3h前に空港についておどおどしながら過ごし、機内や保安検査でも慌ただしく過ごしていました。それが解脱の近くなったころには、30m前空港着して無理やり夕食も食べたり、機内でゴソゴソする荷物を最小限にする工夫ができるようになったりと、飛行機が良くも悪くも身近で気軽な交通手段になった気がします。

修行は飛行機のチュートリアルというのもあながち嘘じゃないように感じました。せっかくならJALさんANAさん、学生向けの修行キャンペーンなんて打ってみたらどうですかね(笑)

ちなみに次のフライトは大晦日のJL265便を予約しています。大晦日のJL265便は2年前の2019年に搭乗しましたが、空港のパンフでJALカードnaviの存在を知るきっかけになった思い出の便です。2年前と今回の搭乗時とで、どれだけ変わったかを実感するにはちょうどいい機会だと思います。

それでは皆さんよいお年を。2022年は是非JGC/SFC修行をしてチュートリアルを解脱しましょう。

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